視能訓練士の本武拓真です!
今回は「子どもの治療用眼鏡の申請方法」について!

治療用眼鏡を作成する際には一定の条件を満たすと「健康保険と子ども医療」より眼鏡(コンタクトレンズ)作成時の費用が助成されます。お子様が斜視・弱視治療をされている親御さんは申請をされたことがあるという方もおられると思います。
申請の際は、
- 申請方法を忘れてしまった。
- やり方がわからなかったので結局自費で購入した。
- 毎回申請の度に迷う、時間がかかっている。
などなど、迷ってしまう親御さんも多いもの。申請の頻度が1年または2年ごとなので忘れがちになりますよね!そこで今回は完全版として「申請前の準備から申請方法まで」記事にまとめてみました!
- 治療用眼鏡の対象条件、助成される上限金額がわかる!
- 子どもの治療眼鏡の申請を迷わずできる!
- 申請前の準備、必要な書類がわかる!
治療用眼鏡の対象となる条件は?
申請の対象条件は以下の通りです。
- 9歳未満であること。
- 弱視、斜視、先天白内障術後のいずれかであること。
- 健康保険に加入していること。
*更新の際は前回の申請から一定期間を空ける必要があります。
- 5歳未満:前回の申請(作成指示日)から1年以上経過していること
- 5歳以上:前回の申請(作成指示日)から2年以上経過していること
眼科医の判断で上記の条件を満たす場合に「弱視等治療用眼鏡作製指示書(以下の画像参照)」が発行されるということになります!

助成される金額の上限は?
令和7年(2025年)1月時点の上限額は、
- 治療用眼鏡:40,492円
- 治療用コンタクトレンズ(1枚あたり):13,780円
*購入する眼鏡またはコンタクトレンズの費用が上限額を超えた場合は超過した部分の金額が自己負担となります。
*アイパッチ、膜プリズムは助成の対象外となります。
参考文献:「補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準の一部を改正する件」(令和6年こども家庭庁・厚生労働省告示第6号)
健康保険、子ども医療費でそれぞれ助成されます!

*消費税の部分に関しては購入される眼鏡店などの計算方法によっては自己負担になるケースがあるようです。(正直この消費税分の自己負担の点については視能訓練士である私の立場からは何とも言えません)
【これでもう迷わない】~治療用眼鏡の申請手順を解説!~
〇必要な書類は以下の4つ!
- 弱視等治療用眼鏡作製指示書
- 眼鏡(コンタクトレンズ)購入時の領収書
- 療養費支給申請書
- 子ども医療費助成制度に関わる書類(自治体ごとに異なるので以下の項目でしっかりまとめていきます)
また申請の際に
- 健康保険証(記号・番号)
- 銀行通帳(助成金受取用の口座番号)
- 印鑑 が必要となりますので事前にご準備下さい!
*「1. 弱視等治療用眼鏡作製指示書」と「2. 眼鏡またはコンタクトレンズの領収書」は健康保険分の申請と子ども医療分の申請でそれぞれ必要となりますので、コピーをしておきましょう!
1. 弱視等治療用眼鏡作製指示書について
「1. 弱視等治療用眼鏡作製指示書」については眼科で受け取るだけ!

治療用眼鏡の申請の際に使いますので受け取った後に保管しておきましょう!
2. 眼鏡(コンタクトレンズ)購入時の領収書
「2. 眼鏡またはコンタクトレンズの領収書」についても眼鏡店等の購入店舗で受け取るだけ!
領収書を受け取る際の注意点は、
- 合計金額(税込)を書いてもらう。
- 宛名はお子様本人の名前を書いてもらう。
- 但し書きは「弱視治療用眼鏡代金(フレーム代〇〇円、レンズ代〇〇円)」のように具体的に書いてもらう。
*眼鏡店等の購入店舗の担当者の方が慣れている方であればこの辺りもスムーズに対応して下さると思います!
3. 療養費支給申請書について

「3. 療養費支給申請書について」の内容は上図の左側「健康保険分」の話になります!療養費支給申請書はご自身で取り寄せます!
【療養費支給申請書の一例】
療養費支給申請書を取り寄せる先は加入している健康保険機関によって異なります!
- 組合管掌健康保険
- 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)
- 国民健康保険
- 共済組合 など
*過去に申請をした経験があり、慣れている保護者の方は電話等で保険機関に問い合わせをせずに申請をされています。
*問い合わせの際は「治療用眼鏡の申請をしたいのですか、、、」と伝えて下さい。療養費支給申請書を郵送してもらえるケースや保険機関によってはご自身でPDF形式のファイルをダウンロードして下さいというところもあるようです。
4. 子ども医療費助成制度について~居住地ごとに役所に確認が必要!~

「4. 子ども医療費助成制度について」の内容は上図の右側「こども医療費助成制度」の話になります!
*子ども医療の対象でないご家庭は「子ども医療費助成制度」は適応外となります!
*ちなみに広島県広島市の場合は、各区役所の児童課児童福祉係 に問い合わせを行います。問い合わせた際は先ほどの健康保険分の「3. 療養費支給申請書について」と同様に「治療用眼鏡の申請をしたいのですか、、、」と言って頂くと担当者の方から必要書類・必要な物などの案内があると思います!
最後に
今回はお子様が弱視・斜視治療中の親御さんへ向けて「子どもの治療用眼鏡の申請方法」について!
私は普段視能訓練士として眼科に勤務しており、お子様が弱視・斜視治療中の親御さんと会話をさせて頂く機会があります。その中で「治療用眼鏡の申請を忘れていた」、「面倒で申請しなかった」という話を時々お聞きします。せっかくの助成制度なので対象となる皆様にご活用頂けたらという思いで今回記事にまとめてみました!
いざ申請をしようとした時に必要な書類が「弱視等治療用眼鏡作製指示書」、「療養費支給申請書」など見慣れない言葉で難しく感じる方もおられると思います。そういった方々の参考になる記事になっているとありがたいです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
