今回は「視能訓練士におすすめの本」を紹介!
皆さん視能訓練士としてスキルアップをするために参考書を買う際に「どれを購入したらいいかすごく迷う」という経験をされたことがあるのではないでしょうか。
- 参考書は1冊が高額なことも
- 実際に買って合わなかったという経験をした
- 自分のイメージ通りの参考書を見つけたい
そのような不安を解決すべく、今回は視能訓練士歴7年目の私が実際に購入した参考書14冊を正直にレビューしていきます!購入前の参考にされてみて下さい!
【子どもの近視・近視進行抑制】近視を学びたい時におすすめの2冊
臨床現場でも知識を使うことが多い「子どもの近視」!今回紹介する2冊は出版が2021年、2023年と新しく近視の知識をアップデートしたい視能訓練士におすすめです!
子どもの近視を全体的に勉強したい時
小児の近視に関する知識をアップデートしたい時におすすめの1冊!この本の編集は「日本近視学会」、「日本小児眼科学会」、「日本視能訓練士協会」が手掛けておりエビデンスに基づいた知識を知ることができます!
- 最新の近視知識をアップデートしたい方
- 近視に関する本なので新人~ベテランまでおすすめできる内容
- 表や図解がたくさんあり読み飽きない内容構成
- 近視だけに特化した本なのでそこは購入注意!
- まずは「斜視弱視」を勉強したいという方は第1選択にはならない
子どもの近視進行抑制
この本は「子どもの近視進行抑制治療」に特化した1冊!先ほど紹介した「小児の近視 第2版」にも近視進行抑制の内容は書いてあるがこちらの本の方がより詳しく記載されている印象!
- 近視パンデミックという冒頭の説明から始まる
- 近視が増加する中で「進行抑制治療」にスポットを当てた1冊!
- 痒い所に手が届くような細かな内容構成
- 近視の進行抑制治療に特化した本!
- 「明日からすぐに検査で使える知識を学ぶ本」というよりは「座学的な知識を身に付ける本」というイメージ!
【眼科ケアシリーズ】新人視能訓練士におすすめの3冊
新人視能訓練士の方であれば知らない人はいないほど人気の「眼科ケアシリーズ」!年間購読している施設も多いのではないでしょうか。
- 難しすぎず、でも知識を習得・復習できる
- 図解がわかりやすい
- 臨床に即した内容なのでスラスラ読み進められる
眼科ケアシリーズからおすすめの3冊を紹介します!
検査全般のコツ・ポイントを学びたい時
視能訓練士に関する検査手技を高めたい方におすすめの1冊!
- 視能訓練士業務の全体像がわかる
- 33の検査手技と7疾患のアプローチがわかる
- 明日からすぐに使える検査のコツ・ポイントが知れる
- 眼鏡合わせ、CL合わせに関する内容は入っていないので注意!
- 出版が2020年、購入特典の「9項目の検査に関するweb動画」は有効期限が出版日から3年間なので見れない可能性が高い。
点眼、軟膏など薬の知識を身に付けたい時
眼科に関わる薬の知識を身に付けることができる1冊です!カルテ記載されている薬を見た時の「???」から解放されたい方はぜひおすすめ!
- 目薬の点眼のコツや管理方法まで学べる
- 小児や高齢者など年齢別の点眼指導がわかる
- 点眼などに関する日々の小さな疑問が解決できる1冊!
- 眼科初心者向けの内容!
- より高度な知識、+αの知識を身に付けたい方は購入注意!
これから斜視・弱視の勉強を始めたい時
斜視弱視は視能訓練士の腕の見せ所!誰しもができるようになりたいと頑張る分野!これから斜視弱視の勉強を始める方におすすめの1冊です!
- 新人視能訓練士におすすめの1冊!
- 斜視弱視に関する基礎的な内容を復習できる
- 検査手技だけでなく、訓練や斜視手術も学べる
- 斜視弱視の入門編という印象!
- 深く学びたい方は以下で紹介する「【斜視弱視】特化して勉強したい時におすすめの2冊」を参考にされてみて下さい
【斜視弱視】特化して勉強したい時におすすめの2冊
斜視弱視に関する内容を特化して学びたい方へおすすめの2冊!
辞書代わりで使えるほど詳しい参考書
眼科診療クオリファイシリーズの「弱視・斜視診療のスタンダード」。眼科専門医向けの参考書なのでとにかく詳しい。斜視弱視関係でわからないことがあったらこの参考書をよく開くほど重宝しています!
- 斜視弱視全般の内容を網羅した参考書が欲しい方
- 中堅~ベテランにおすすめの1冊!
- 斜視手術後の経過についてもしっかり記載あり
- 基本的には文章中心の構成
- 「明日からすぐに検査で使える知識を学ぶ本」というよりは「座学的な知識を身に付ける本」というイメージ!
- 「カラーでわかりやすく」を期待される方は「斜視弱視 黄金マニュアル」や以下で紹介する「できる!斜視検査」がおすすめ!
わかりやすい斜視検査解説!
視能訓練士として斜視検査をレベルアップさせたい方にはかなりおすすめの1冊です!わかりやすく図解されており新人視能訓練士の方でも読み進めやすいと思います!
- カラーベースの内容構成でわかりやすく読みやすい!
- 斜視検査の悩みどころを解決してくれる1冊!
- ケーススタディの記載もあり臨床現場ですぐに実践できる知識を学べる
- 斜視検査に特化した本
- 弱視の内容はほとんどないので弱視をメインに勉強をしたい方は購入注意!
【眼疾患】疾患の知識を深めたい時におすすめの4冊
視能訓練士として検査業務に慣れてきて「眼疾患の勉強」をしていきたいという方も。そのような方々へおすすめの4冊です!
眼疾患に関する知識を深めたい時
南江堂から出版の「眼科鑑別診断実力アップ Q&A」という眼科医向けの参考書。医師向けと聞くと「難しそうな」イメージがあると思いますがQ&A形式でまとめてあるので読みやすいです!
- 107症例が掲載、Q&A形式なので楽しく飽きずに読める!
- 眼所見や検査結果が豊富でカラーで見やすい
- 問診で聞くべきポイントがわかる、カルテの読解ができるようになる
- 眼疾患の見方、考え方に特化した内容構成!
- まずは検査手技を高められる参考書が欲しいという方は購入注意!
【OCT・アンギオ】画像の読影を上達させたい時
OCT画像の読影を勉強したいという方におすすめの1冊!なかなか慣れにくいOCTアンギオの画像にも対応。吹き出しを使いながらわかりやすく解説してくれています!
- この1冊があればOCT読影はかなり上達する
- glaモードやアンギオの検査画像解説もあり充実の内容
- 13200円(税込)と高価だが多彩な疾患が解説されており、読むと値段に納得できる1冊!
- OCT、OCTAの読解に特化した1冊
- 眼科初心者で「OCTの撮り方を勉強したい」という方は眼科ケアなどの参考書がおすすめ
- 人によっては少し難しいと感じるかも。ただ今は難しくてもすごく丁寧に解説されているので将来的に役に立つ1冊になると思います
【FA・IA】検査手技・結果の見方を上達させたい時
眼底のカラー写真撮影ができるようになったら「自発蛍光(FAF)」、「蛍光眼底造影(FA、IA)」の撮影に進んでいくことが一般的。施設によって検査指示が多い・少ないの差があるとは思いますが、これから造影検査を学び始める方におすすめの1冊です!
- FA、IAの違いをわかりやすく画像付きで解説
- さらに自発蛍光(FAF)の解説まで掲載
- 結果の見方がわかるだけでなく、検査手技のポイント解説もあり
- 全79ページと薄めの参考書なので読みやすいことはメリットだが、いろんな網膜疾患を深く勉強したいという方は購入注意!
- 出版が2016年なので、オプトスやミランテなどの広角眼底カメラの画像は収録なし!
- 最新の造影検査手技をアップデートしたい方には向かないかも
神経眼科を学びたい時に
「神経眼科分野」を学びたいと思った時に手に取りたい1冊!本書の序盤で神経眼科を学ぶうえで基礎となる解剖生理学の解説があるので理解しながら読み進められる。とはいえ神経眼科は難しい分野なので「頑張ってみよう」と思えたタイミングでの検討がおすすめ!
- 神経眼科を学ぶうえで必要な解剖生理学を知ることができる
- 各疾患の検査結果の画像付きなので、日頃の眼科業務と結び付けて読み進められる
- 「神経眼科分野」に特化した参考書なので難易度は高め
- 何となく勉強したいという方にはややハードルが高いと思います
視能訓練士として基礎の部分を学びたい時におすすめの2冊
基礎となる部分の勉強したい方におすすめの2冊!「各検査をまんべんなく学べる本」と「視力検査に特化した本」を紹介していきます!
視能訓練士のスキルアップに特化した本
眼科プラクティスシリーズから「視能訓練士のスキルアップ」にスポットを当てた参考書が登場。視能訓練士目線でのスキルアップ法や考え方を知れる1冊!
- 視能訓練士目線での検査手技解説や考え方が知れる!
- 視能訓練士が関わることについて全体的に網羅されている
- しっかりと文章が構成されており教科書にも使える1冊
- 教科書的な定義を学びながら、学んだ知識を自分なりに噛み砕いて臨床現場で使っていくような参考書
- ある分野に特化型の参考書ではないので「この検査のスキルアップをしたい」という方には向かないかも。その分野に特化した参考書を買った方がいい。
【視力検査】細かい部分を確認したい時
視力検査での細かい手技の確認ができる!乱視矯正時のクロスシリンダーや乱視表などの検査手技を図解して解説してくれている!
- 視力検査の細かい部分を確認したい
- 乱視表やクロスシリンダーの手技解説もあり
- フローチャートや図解があり、視力検査の手技を復習したい時に使える1冊
- 「カラーでわかりやすく」というよりは昔ながらの教科書という印象
- 出版が2012年なので最新の知識をアップデートしたいという方は購入注意!
【眼内レンズ】IOLの基礎を学びたい方におすすめの1冊
眼内レンズを学びたいと思って最初に購入した1冊です。「基礎編」、「実践編」とわかれており実践編では眼内レンズ決定方法や患者説明の流れまで学べる。眼内レンズの基礎を知ることができ、これから勉強を始める方にとって入門編となるようなおすすめの1冊です!
- 出版が2020年なので今の時代に沿った眼内レンズの基礎が学べる
- カラーで見やすい図解が豊富、スラスラと読み進められる
- 単焦点IOL、トーリックIOLから多焦点眼内レンズまでのレンズ構造などが学べる
- IOL度数の計算式、白内障手術方法についても学べる
- 出版が2020年、最新の眼内レンズの知識をアップデートしたいという方は購入注意!
- 多焦点眼内レンズを中心に勉強したい方は購入注意!(2020年時点の内容なので最新の多焦点IOLの記載はなし、シンフォニー等が掲載)
今回紹介した参考書の中で特におすすめの3冊
今回紹介した参考書の中で特におすすめなものは、「新OCT・OCTA読影トレーニング」、「できる!斜視検査」、「これでわかる高機能眼内レンズ」の3冊!視能訓練士としてスキルアップを目指す時に手助けをしてくれるような内容です!もちろん紹介した他の参考書も執筆者の方が丁寧に内容を構成されていますので、ご自身に合いそうなものを購入されてみて下さい!
最後に
今回は実際に私が購入した参考書を紹介しました!医療系の参考書は1冊が高額なこともあり「どれにしようか」迷うことがあると思います。この記事が選ぶ際の一助となっていればありがたいです!
参考書を購入される際のひとつの目安にしていただけたらと思います。
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