いざ、就職・転職活動を始めてみると、求人票は良さそうだけど実際はどうなの?と思われた経験がある方がおられると思います。私も同じようなことを思っていました!
今回は、国立大学病院に勤務していた私からみた大学病院について、就活中の視能訓練士の方や、将来的に大学病院への勤務を考えている視能訓練士学生さんに役立つ情報になるよう、できるだけ包み隠さず内容を紹介していこうと思います。
※大学病院といっても施設ごとに異なる部分が多くあるのは、重々承知しております。今回の内容はあくまで私が勤務していた大学病院に限った内容となります。
外来の様子
受付はすべて予約制で、緑内障・角膜などの専門外来が月曜日から金曜日に振り分けられています。
そのため、曜日ごとにオーダーの出る検査が異なります。緑内障外来の日→視野検査、角膜外来の日→CASIA・WFA・スリット、網膜外来の日→OCT・眼底造影剤検査といった形です。この他にも様々な専門外来があります。
検査機器の数が多く、難症例の患者さん(視力が出にくく固視が難しい、視野が狭いなど)の検査を行う機会も多いため、経験を積むという面ではとても良い環境だと感じています!
待遇面について
就職先を決める際に、待遇面は気になるところだと思います。
私の勤務していた大学病院は、平日のみの勤務で、土・日・祝日は休みです。給与は一般的な会社員の平均年収より少し低いくらいだと思います。(もちろん勤続年数が長い方はもっと高いと思います)
受付が予約制ということもあり、患者さんが少ない日は、有休が取りやすく、1日休みや、午後から早退ができ、働きやすかったと感じています。
私は、国立の大学病院は、お金を稼ぐというより経験を積む場所だと感じているので、年収に関してはまったく気になりませんでした。それ以上に、日々、知識が増えていること、検査手技が上達することなどによる達成感があり、充実していたなと感じています。
個人眼科でアルバイトもできる!?
大学病院で働いていると、個人眼科の先生からアルバイトのお誘いを頂くことが多々あります。
勤務内容は通常の外来業務を手伝う場合もあれば、斜視弱視検査・動的視野検査(GP)のみを行うアルバイトなど様々です。
僕の勤務する大学病院では、常勤の視能訓練士のうち、6割くらいが土曜日にアルバイトをしています。働き方は、「午前のみ・1日中」、「毎週入れる・隔週で入れる・月1回だけ」など様々で、誘って頂いた個人眼科の先生と相談をして決まることになります。僕は、毎週土曜日にアルバイトを入れていたので、基本的には週6日眼科で働いていました。
時給ってどうなの?
時給は気になるところですよね!
休日にバイトに行くので、時給は高めにしてもらえることが多い印象です。
金額を書くと生々しいので、ざっくり書くと、一般的なアルバイトの3~4倍くらいです。個人眼科の先生からの評価が時給になっている形なので、視能訓練士によって差があります。
なぜ休みの日にアルバイトをするのか
目的は人それぞれだと思いますが、給料を増やすということは大きな要素だと思います。僕の主観で書かせて頂くと、給与面と同じくらいメリットだと感じていることが、経験を積めるということです。大学病院では診る機会が少ない患者さんの検査を数多く行えたことで、検査のスキルの幅が増え、いろんな症例に対応をすることができるようになりました。
私は毎週土曜日にバイトをして本当によかったと思っています。
学会発表について
大学病院への就職を考えている方の中には、学会発表がネックになって就職を迷われている方がおられると思います。
結論から言うと、私の勤務している施設では強制ではなく、希望者が発表をしていました。
学会発表の形式は、口演発表やポスター発表など、学会によって異なります。学会によってはポスター発表の場合でも、自分のポスターの前で口演発表をするケースもあります。
また、学会発表だけでなく、論文まで書かれている視能訓練士の方もいます。
学会発表に関わるようになると、勤務後・休日に作業をすることもあり大変な面がありますが、「知識が深まる」、「医師の先生と話す機会が増える」、「統計・エクセルの使い方を学べる」、「人前で話すことが上手くなる」などメリットもたくさんあります。さらに僕の勤務先では、発表者は交通費と学会の参加証は病院が負担してくれていました。学会の開催地が行ったことのない県であれば、観光や名物などを楽しむこともできました。
あくまで主観にはなりますが、大学病院で働いてみたいけど、学会発表がネックになっている場合は思い切って働いてみるのも良いかなと思います。大学病院で働いて得られたものが多くあったので、迷っているなら働くことをおすすめしたいです!
※学会発表については、施設によって異なると思いますので、気になる方は見学の際などに質問をしてみるのも良いと思います。
最後に
今回は、大学病院について紹介をしてみました!
数ある大学病院の中の1例ではありますが、大学病院への就職を考えられている方や、興味を持たれている方の参考になれば幸いです。
最後まで、読んで頂きありがとうございました。
以下の記事では施設ごとのメリット・デメリットをまとめていますので、こちらも参考にして頂ければと思います!
