【検査画像付きで解説】~角膜を細胞レベルで観察できる機器がある!?~

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いつも読んで頂きありがとうございます。

私が勤務をしていた大学病院では、通常の外来業務に加えて、視能訓練士ごとに専門の検査が振り分けられていました。専門の検査は、網膜電図(ERG)であったり、ロービジョン関係などがあり、私は角膜の検査を専門で行っていました。

そこで今回は、眼科検査に対して興味を持つきっかけになればと思い、私が専門で検査をしていたHRTⅢ-RCMという機械を使った角膜の検査について紹介をしていきます!

この検査を視能訓練士として、実際に行う機会はかなり少ないと思いますので、今回の記事は「こんな検査もあるんだ!」「眼科にはいろんな機械があるなー。」、くらいの気持ちで気軽に読んで頂けたらと思います。

目次

HRTⅢとはどんな検査機器なのか?

簡単に紹介をしていきます!

出典:ハイデルベルグ レチナトモグラフ HRT3 RCM | 株式会社JFCセールスプラン|JFC Sales Plan Co., LTD. (jfcsp.co.jp)

正式名称は、Heidelberg Retina Tomograph Ⅲ-Rostock Cornea Module(HRTⅢ-RCM)といい、HRTⅢにRCMという部品をつけて角膜の観察を行っていきます。

角膜上皮から内皮までを細胞レベルで観察することができることが大きな特徴です!

検査の際は機械の先端が眼に直接触れるため、検査時は、ベノキシールでの点眼麻酔と保護用のSCLを装用して検査を行っていました。

実際の撮影画像

正常眼

左上の表層細胞層の画像が一番上皮側の画像になります。

このように、HRTⅢ-RCMで撮影をすることで、細胞レベルでの観察が行えます。

上記した画像が角膜が正常な場合の画像になります。

次に、角膜疾患を撮影した画像を並べてみます。

サイトメガロウイルスによる角膜内皮炎

私がHRT撮影を行った中で1番印象に残っている症例です!

サイトメガロウイルスによって角膜内皮炎を起こしている状態です。この疾患に特徴的な「Owl’s eye cell」が撮影できています。

Bowman層の神経線維に、白い点がたくさん写っているのは炎症所見です。

内皮細胞層を最初に提示した正常眼と比べて頂くとわかりやすいと思いますが、内皮面に「Owl’s eye cell」という所見がみられます。感染した内皮細胞がフクロウの目のように見えることから、このように呼ばれていることを角膜専門医の先生に教えて頂いたことがとても記憶に残っています!

最後に

今回は、眼科検査に興味を持つきっかけになればと思い、HRTⅢ-RCMをいう機器を使った角膜検査について書いてみました。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

視能訓練士の大学病院での勤務に興味がある方はぜひ読んでみて下さい!

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